文明と哲学〈創刊号〜第3号〉
文化における<時間>
敵味方をこえて平和を織る
高坂正顕 -京都学派と歴史哲学-
美のゆくえ
人間であること
良寛への道
立ちあがる白秋
情緒の教育
シェリング著作集
西田哲学選集
京都哲学撰書 1〜15巻
京都哲学撰書 16〜30巻
京都哲学撰書 別巻
燈影撰書
西田天香の世界
西田幾多郎遺墨集
墨海 久松真一の書
随眠 山内得立遺墨集
DVDビデオ 『寸心の世界』
DVDビデオ 『裸足の人』
謎解き漢字 銭形文字
石油とその開発Q&A
教育人間学の根本問題

西田哲学選集
全7巻・別巻2


■監修:上田閑照(京都大学名誉教授)
■編集:大橋良介(京都工芸繊維大学教授)/野家啓一(東北大学教授)
■推薦:新田義弘(東洋大学教授)/木村 敏(京都大学名誉教授)/坂部 恵(東京大学名誉教授)


A5判・上製本・貼函入・各巻約500頁
各巻定価 本体4,700円+税

表 題 解説・編集
第1巻  西田幾多郎による西田哲学入門
 ISBN978-4-924520-62-2
 大橋良介(京都工芸繊維大学教授)
第2巻  「科学哲学」論文集
 ISBN978-4-924520-63-9
 野家啓一(東北大学教授)
第3巻  「宗教哲学」論文集
 ISBN978-4-924520-64-6
 松丸壽雄 (獨協大学教授)
第4巻  「現象学」論文集
 ISBN978-4-924520-65-3
 大橋良介(京都工芸繊維大学教授)
第5巻  「歴史哲学」論文集
 ISBN978-4-924520-66-0
 嘉指信雄(広島市立大学助教授)
第6巻  「芸術哲学」論文集
 ISBN978-4-924520-67-7
 岩城見一(京都大学教授)
第7巻  日記・書簡・講演集
 ISBN978-4-924520-68-4
 上田閑照(京都大学名誉教授)
別巻1  伝記 西田幾多郎
 ISBN978-4-924520-69-1
 遊佐道子(西ワシントン大学教授)
別巻2  西田哲学研究の歴史
 ISBN978-4-924520-70-7
 藤田正勝(京都大学教授)

編者のことば 《期待のことば》 《選集の特色》


第1巻
西田幾多郎による西田哲学入門

ISBN978-4-924520-62-2
解説・大橋 良介  京都工芸繊維大学教授


新たな西田哲学像を提示する
現代哲学の諸分野に沿ってテクストを組み変え、各分野で西田哲学が有する位置を、専門研究者が解説。西田哲学を学ぶための基本的文献。

第一部 自著への「序」
『善の研究』序 再版の序 新版の序/『思索と体験』序 増訂版の序 三訂版の序/『続思索と体験』序/ 『自覚に於ける直観と反省』序  改版の序/『意識の問題』序 改版の序/ 『芸術と道徳』序/ 『働くものから見るものへ』序/ 『一般者の自覚的体系』序/ 『無の自覚的限定』序/ 『哲学の根本問題』序/ 『哲学の根本問題続編』序/ 『哲学論文集 第一』序/ 『哲学論文集 第二』序/ 『哲学論文集 第三』序/ 『哲学論文集 第四』序/ 『哲学論文集 第五』序/ 『哲学論文集 第六』序

第二部『善の研究』
第一編 純粋経験/ 第二編 実  在/ 第三編 善/ 第四編 宗  教

第三部 小  篇
一 高橋(里美)文学士の拙著『善の研究』に対する批評に答う/ 二 左右田博士に答う/ 三 高山岩男著『西田哲学』序/ 四 私の「人格の世界」について/ 五 『理想』編輯者への手紙/ 六 鎌倉雑談

第四部 信濃哲学会のための講演
一 実在の根柢としての人格概念/ 二 行為の世界/ 三 現実の世界の論理的構造/ 四 歴史的身体

解 説


第2巻
「科学哲学」論文集

ISBN978-4-924520-63-9
解説・野家 啓一  東北大学教授


新たな西田哲学像を提示する
現代哲学の諸分野に沿ってテクストを組み変え、各分野で西田哲学が有する位置を、専門研究者が解説。西田哲学を学ぶための基本的文献。

一 法  則/ 二 論理の理解と数理の理解/ 三 物理現象の背後にあるもの/ 四 経験科学/ 五 知識の客観性について(抄)/ 六 物理の世界/ 七 論理と数理/ 八 空  間/ 九 数学の哲学的基礎附け/ 十 生 命/ 付 録/ 一 数学者アーベル/ 二 認識論者としてのアンリ・ポアンカレ/ 三 高木博士の「近世数学史談」/解 説


第3巻
「宗教哲学」論文集

ISBN978-4-924520-64-6
解説・松丸 壽雄  獨協大学教授


独自の、新しいタイプの宗教哲学を展開!
現実の世界に於いて生まれ、働き、死にゆく場所的自己の自覚の深みに宗教を見る西田幾多郎は、場所的論理の究明としての哲学と相表裏する新しいタイプの宗教哲学を展開した。


一 永遠の今の自己限定/二 自愛と他愛及び弁証法/ 三 私 と 汝/ 四 絶対矛盾的自己同一/ 五 自覚について/ 六 予定調和を手引きとして宗教哲学へ/ 七 場所的論理と宗教的世界観
付 録
一 愚禿親鸞/ 二 宗教の立場
解 説



第4巻
「現象学」論文集

ISBN978-4-924520-65-3
解説・大橋 良介 京都工芸繊維大学教授


西田哲学に見る現象学の新地平
本巻は西田幾多郎がフッサール、ベルクリン、ハイデッガー等との批判的対決を通して切り開いた現象学的思惟の地平を一望し、解説する。


一『自覚に於ける直観と反省』抄/ 二 直接に与えられるもの/ 三 働くもの/ 四 場 所/ 五 叡知的世界/ 六 私の絶対無の自覚的限定というもの/ 七 論理と生命/ 八 行為的直観/ 付 録
取り残されたる意識の問題/ 解 説



第5巻
「歴史哲学」論文集

ISBN978-4-924520-66-0
解説・嘉指 信雄 広島市立大学助教授


歴史的世界の只中からの哲学
有るものはすべて歴史世界に於いてある。西田哲学は、歴史的世界の只中からこの歴史的世界をありのままに、即ち、作られたものから作るものへと変じゆくその創造性と悲劇性に於て捉えようとした。


一 歴 史/ 二 弁証法的一般者としての世界/ 三 世界の自己同一と連続/ 四 種の生成発展の問題/ 五 歴史的世界に於ての個物の立場
付 録
一 日本文化の問題/ 二 哲学論文集第四補遺
解 説



第6巻
「芸術哲学」論文集

ISBN978-4-924520-67-7
解説・岩城 見一 京都大学教授


西田幾多郎に「芸術哲学」はあるのか?
西田の思索全体に芸術的思考は染み込んでいる。大切なのはそれを読み取り、同時に西田の詩歌、墨跡を楽しむこと。


第一部 「芸術哲学」論文篇
一 意識の問題・主客の関係/ 二 知覚的経験の体系・精神と物体・意志の優位/ 三 絶対自由の意志/ 四 象徴の真意義/ 五 美の本質/ 六 マックス・クリンゲルの『絵画と線画』の中から/ 七 真善美の合一点/ 八 美と善/ 九 真と美/ 十 書の美/ 十一 歴史的形成作用としての芸術的創作/ 十二 美の説明/ 十三 芸術の対象界/ 十四 短歌について

第二部  詩歌・墨跡篇
一 詩 歌/ 二 墨 跡


解 説


第7巻
日記・書簡・講演集

ISBN978-4-924520-68-4
解説・上田 閑照 京都大学名誉教授


西田幾多郎とは誰か?
半世紀にわたる西田の日記と書簡は、明治・大正・昭和を世界へと生き抜いた一箇の人間を直接に伝えるであろう。人間の生涯とはかくの如きか。


第一部 日  記
一 参禅日記/ 二 折々の日記/ 三 敗戦日記


第二部 書  簡
明治期/ 大正期/ 昭和期


第三部 講  演
一 エックハルトの神秘説と一燈園生活/ 二 伝統主義について/ 三 学問的方法


解 説


別巻1
伝記 西田幾多郎

ISBN978-4-924520-69-1
著者・遊佐 道子 西ワシントン大学教授


鮮やかに浮かび上がる人間像、西田幾多郎。
「人生」の只中から「世界」の哲学者になってゆく西田幾多郎の、生涯を通しての伝記。人間としての運命と思想の展開深化を時代背景をカンバスにして濃やかに描き出す。ここに人間あり。


プロローグ/ 一 幼年、少年時代(白砂青松)/ 二 青春時代、数学か哲学か/ 三 大学時代/ 四 就職、結婚、青年教師の理想と現実/ 五 参禅、人格養成の第一歩/ 六 見性へ(An Inter Journey)/ 七 哲学者の誕生/ 八 学習院での一年/ 九 京都帝国大学時代、初期/ 十 人生の悲哀と「場所」の哲学/ 十一 退職、京都学派の形成/ 十二 再婚、人生観と女性観/ 十三 日本の運命、暗黒の底流/ 十四 ノアの洪水、新しい日本/ エピローグ/ 年 譜/


別巻2
西田哲学研究の歴史

ISBN978-4-924520-70-7
解説・藤田 正勝 京都大学教授


研究史を通して見る西田哲学の意義
戦前から現在までの主要な西田哲学研究論文18編を納め、西田哲学の意義・可能性を探る。研究文献目録を付す。(日本語・中国語・欧語)


第一部 戦 前 -批判と理解の試み-
一 高橋里美 意識現象の事実とその意味 -西田氏著『善の研究』を読む-/ 二 左右田喜一郎 西田哲学の方法に就いて -西田博士の教えを乞う-/ 三 田辺 元 西田先生の教えを仰ぐ
四 戸坂 潤 「無の論理」は論理であるか -西田哲学の方法について-/ 五 高橋里美 西田哲学について(抜粋)/ 六 三木 清 西田哲学の性格について -問う者に答える-/ 七 西谷啓治 西田哲学をめぐる論点 -山内、高橋、田邉諸博士による批判の考察-/ 八 下村寅太郎 西田哲学における弁証法的世界の数学的構造/ 九 田辺 元 種の論理の意味を明らかにす(抜粋)


第二部 戦 後 -継承と対決、そして発展-
一 竹内良知 西田哲学覚書/ 二 西谷啓治 西田哲学 -哲学史におけるその位置/ 三 古田 光 西田幾多郎/ 四 上田閑照 禅と哲学(抜粋)/ 五 湯浅泰雄 西田幾多郎の身体観をめぐって/ 六 中村雄二郎 問題群としての「西田幾多郎」 -西田哲学対象化のために-/ 七 山内得立 西田哲学の根本概念の批判的吟味と補完/ 八 新田義弘 学問論としての西田哲学 -非・対象性の現象学-/ 九 上田閑照 西田幾多郎-「あの戦争」と「日本文化の問題」-」
解説/執筆者紹介/付録研究文献目録/ 日本語文献目録/ 中国語文献目録/ 外国語文献目録/ 西田哲学選集全巻総目録/ 西田幾多郎全集(1巻から14巻) 目録/ 西田哲学選集(1巻〜6巻)事項索引/ 西田哲学選集(1巻〜7巻)人名索引


◆編者のことば◆
西田哲学の再把握と新生
西田幾多郎の思想に新たな光を当てて捉らえ直す時期が到来している。それは西田の没後50年が過ぎたという回顧的な意味からではない。現代における哲学の課題そのものが、西田哲学の理解に新たな光を要求し、またその光そのものなのである。現代哲学のコンテクストの中で西田の思想を浮かび上がらせるとき、そのことが判明するであろう。
 この選集は、上のような思想状況に呼応して意図したものである。すなわち西田の著作を現代哲学の諸分野に沿って配列しなおし、それぞれの分野において西田哲学が有する「同時代性」を、場合によっては新しい思想方向の「可能性」を、浮き彫りにしようとするものである。これによって西田哲学は、単なる過去の思想遺産という色彩を脱ぎ捨て、現代哲学の最前線で光彩を放つものとして立ち現われるであろう。
 この選集が西田哲学の再把握と新生に、ひいては現代哲学への寄与につながっていくことを、編者としては願う次第である。

 大橋良介・野家啓一


◆期待のことば◆


河合隼雄 国際日本文化センター所長・心理学
日本人ならば一度は接する必要がある西田哲学。
西田幾多郎のテクストが責任ある編集によって刊行され、
巻末には気鋭の学者による現代哲学とのかかわりを論じる解説が付くという。
大きい期待をもって刊行を歓迎したい。



磯崎 新 建築家
建築の業界にも、妙に理屈をこねる超微小サークルがあり、 ニューヨークのこんな場所でMU NO BASHYOなどとローマ字書きをみせられて、あわてた。
西田幾多郎のどのテクストに由来しているのか、
その本を持っていないので説明もできない。
本屋にもない。何とか早くこんなズレ現象は解消したいものだ。



小林康夫 東京大学教授・表象文化論
おそらく、いま、必要なことは、西田の思考、西田の言説をわれわれが徹底的に利用することだろう。
それができれば、そこにわれわれの思考の可能性のささやかな希望がある。
だが利用するためには、それがわれわれの手元にあって、さまざまな
改変、移植、接合、転換などの操作に耐えられることができるのでなければならない。
この企画が、西田を利用するための大きな力になることを期待しよう。



中村桂子 生命誌研究館副館長・生命学
西田哲学。最も縁遠いものの一つです。
ところがある時、「絶対矛盾的自己同一という私の根本思想」という文字に接して、 「これもしかしたら、ゲノムから見た生命と同じではないかな」などと 不遜なことを考えました。そこでちょっと眺めてみたいのです。



◆選集の特色◆

 □現代哲学の諸分野に沿ってテクストを配列し
  新しい西田哲学像を提示する。

 □各巻それぞれの分野で西田哲学が有する位置を
  第一人者が解説する。

 □難しい文字は当用漢字に改め、あるいはふり仮名を付して
  若い世代が読みやすいテクストを提供する。

 □従来の『西田幾多郎全集』の巻数・頁数をも付して
  『選集』への有機的関連をもたせる。