京都哲学撰書 第22巻 山内得立 隨眠の哲学 解説:梅原 猛 国際日本文化研究センター顧問 |
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長年の沈黙を破って「無」について論じ、東洋のレンマの立場に立って、あらゆるものを肯定した最晩年の著書。 恩師のために梅原猛が特別に解説する。 A5判・上製本・カバー掛 定価 本体3,500円+税 ISBN978-4-924520-87-5 |
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〈編者まえがき〉 酒井 修 〈前篇 存在の根拠の問題〉 一 隨眠と煩悩 二 東西論理思想の展開と展望 -ロゴスの論理からレンマの論理へ 三 「存在の論理」 と学説史的反省 四 トマスにおける 「本質」 概念を 「存在」 の根拠と解釈する試み 五 「エクシステンチア」 の歴史と意味。 「エッセ」 の根拠としての 「エクシステレ」 六 存在とその根拠との関係 -因果・縁起・自由 七 存在の根拠たる無 八 喩言。 死の否定と無の否定 九 存在の根拠のその働き方 (詳論) 十 存在の根拠たる 「理由なしに」 の思想 十一 レンマの論理における根拠の問題の解決 十二 「無」 の根拠づけとライプニッツの 「理由」 十三 レンマの論理的体系化と 「即」 および 「非即」 の理解 十四 ロゴス論理の 「矛盾」 と即非思想の 「理由」 十五 絶対無の本質としての「即」 十六 存在・価値・煩悩の根拠 -無・意味・隨眠 十七 存在の端的な根拠たるレンマ的無 〈中篇 個物と無的一般者の問題〉 一 「もの」の根拠を表明する論理、「故」 二 存在の無根拠性を表現するための論理、 「故」 三 個物の限定の問題。 逆対応の論理への批判 四 「中」 の論理と 「媒介」 の論理。 ヘーゲル弁証法の批判 五 中観哲学および般若の論理と根拠の問題 六 無をレンマ的無として徹底する試み 〈後篇 即非の論理〉 一 般若思想から即非の論理へ 二 西田哲学の根本概念の批判的吟味と補完 三 レンマ的論理の射程 -存在・意味・価値 四 東洋思想の極意たる「非」。 般若および即非の思想の批判 解 説 山内得立略年譜 人名索引 |
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